新茶販売開始しました

BOUTEAへの想い

山一園製茶は1966年、父 小澤榮一が小澤榮一商店という店名で、棒茶専門店として創業しました。

当時茶業界では、煎茶(茶葉)がメインの流通商品。煎茶をつくる過程で出てくる棒茶原料の電棒(でんぼう)はマイナーな存在でした。

なぜ榮一が、注目されていなかった電棒からできる棒茶の商いを始めたのかをお話します。

父は榛原町(現在の牧之原市)にあるお茶の斡旋業者・川連に勤務。仕事内容は農家がつくった荒茶(仕上げ茶になる前のお茶)を茶問屋に紹介・販売しての口銭(紹介手数料)や、お茶問屋間の仕上げ茶紹介・販売しての口銭を収入としていました。

取引の主流は葉っぱのお茶。荒茶をつくる過程で出てくる茎や粉、毛葉といった副産物の電棒はいらない存在でもありました。

ある日父は川連の当時の社長から「なぁえいぼう、電棒を集めてみんか」と言われたそうです。社長は電棒の中の茎には葉っぱのお茶にない旨味がいっぱいあり、電棒を丹精してつくる棒茶はきっと人気が出て、商いになると先を読んでいたのです。

当時電棒を集めて棒茶を作る人はいませんでした。「人がやってないからやってみるか」父はそう思ったそうです。現実的な話になるのですが、父は次男、お金も受け継ぐ財産もありません。仕入れ資金がたいへんな荒茶よりも、人気のない、もっと言えば「いらない電棒」を集めるほうが、お金がかからない。それを仕上げて美味しい棒茶をつくれば、きっと商売になる。そう考えたのでした。

私が幼稚園児だったころ、自宅の横にちっさな作業場を建て、母とふたりで茶粉まみれになって、棒茶をつくっていたのを、今でも覚えています。 川連社長の読みどおり、茶価は煎茶よりぐっと安いのに、おいしさがいっぱいある棒茶はグングン人気が出てきました。

棒茶の美味しさのヒミツ

今、茶業を継いで理解できたのが棒茶の美味しさのヒミツです。お茶の葉の中にはテアニンというアミノ酸の一種で旨味成分というものが含まれています。このテアニン、日光が当たると苦み成分のカテキンに変わってしまいます。

でもお茶の茎の部分は茶葉に覆われ、日光が当たりにくいため、旨味成分テアニンがそのまま残っているのです。この電棒に含まれる茎からつくる棒茶が美味しいのは、もっともだと理解しました。

最初は茶問屋に棒茶を販売し、自宅で小売りも開始。茶葉を蒸気で長く蒸す、深むし茶の 認知度、需要の高まりもあり、深蒸し茶から出てくる電棒だけを集めてつくった、父の棒茶は販路を広げていきました。

私は大学校卒業後、6年間鈴木自動車工業(現在のスズキ)に勤務。その後家業を継ぎました。その時には社名も小澤榮一商店から山一園製茶株式会社に変わっていました。

山一園の棒茶を、地元の方がマガジンハウス社雑誌「クロワッサン」に紹介してくださり、とても小さな記事でしたが載りました。通販という言葉も定着していなかった頃ですが、
全国から注文がありました。その当時のお客様ご家族様、会社様と、今でも多くの方とご縁が続いています。

山一園製茶入社後、主力の棒茶だけではなく、特徴のある煎茶販売にも傾注。その中で出会ったのが、山東茶業協同組合さん。農林水産大臣賞を2023年12月現在でなんと14回受賞。新茶時期には深蒸し煎茶のもととなる荒茶を、毎日仕入れに行きます。棒茶専門店としては気のなるのが、荒茶製造過程で出てくる茎の部分。荒茶の品質が高い茶工場から出る茎も品質折り紙つき。この茎だけをつかって棒茶をつくりたい。そうして生まれたのがBOUTEA WHITEとBOUTEA BLACK です。

テアニンいっぱいの山東茶業組合さんの茎を、どう仕上げていったら、茎本来が持っている旨味、香り、水色を引き出せるか悩みました。その時頭に浮かんだのがふたつのまったく違うタイプの棒茶をつくることです。ひとつは生の茎を感じてもらう棒茶。もうひとつは、旨味、香りを最大限伝える棒茶。原料がいい。あとは火入れで茎の香りや旨味をどう生かしていくか。その結論が火入れの温度、時間を、両極端の数値まで変えることでした。

BOUTEA WHITEはドラム式乾燥機の温度を極力低くして火入れをする。ポイントは茎の表面だけでなく芯までも乾燥させること。これにより茎が持っている若々しい香りを引き出せます。後日談ですが、東京・神楽坂でBOUTEA WHITEを販売したときのこと。海外のお客様に試飲していただいたら「Oh!grassy!」と。goo辞書で調べたら〈味・香りなどが〉草のような:草色の と出てきました。これこそ最大の賛辞です。

BOUTEA BLACK はBOUTEA WHITEの対極。ドラム乾燥機の温度と上げてローストして、香ばしさと甘みのある棒茶にします。火入れが強いお茶といえばほうじ茶です。でもBOUTEA BLACK はほうじ茶と違って、茎だけのお茶。とてもすっきりしていて、飲みやすいお茶に仕上がっています。

究極の原料で究極の火入れ。ふたつのお茶の特徴を伝えるためにも名前とパッケージにもこだわりました。今までとは違う棒茶。棒茶専門店だからつくることができる棒茶。 今年2023年になり、もっと手軽にBOUTEA BLACK とBOUTEA WHITEを飲んでいただけるように、それぞれティーバッグタイプもつくりました。

スイーツと、とても合うそれぞれのBOUTEA。
あなたはどちらのBOUTEAがお好きですか?

「素晴らしき菓子缶の世界」で紹介されました
山一園自慢の棒茶 BOUTEA 棒茶パッケージが新しくなりました
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