新茶が美味しい八十八夜

☆八十八夜(はちじゅうはちや)って?
八十八夜は雑節のひとつです。雑節?春分、夏至、秋分、冬至は馴染みがありますね。これは1年を太陽の動きに合わせて24の期間に分けて、それぞれの節目事に季節の特徴を表した、二十四節気。二十四節気には先ほどの4つ以外にも、小寒、大寒、立春、雨水、啓蟄、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、小暑、大暑、処暑、白露、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、小寒、大寒があります。では雑節は?二十四節気以外に季節の移り変わりを、日本文化や伝統、気候をもとに表した日本で考えた呼び名です。八十八夜以外では土用、節分、彼岸、入梅、半夏生、二百十日、彼岸があります。二十四節気や雑節で季節の移り変わり、感じることできますね。

☆八十八夜はいつ?
八十八夜は、立春から数えて八十八日目にあたる日で、閏年(うるうどし)以外は5月2日になります。閏年はいちにち少ないので、5月1日となります。

☆八十八夜ってどんな意味があるの?
八十八夜は春から夏に向かってだんだん暑くなっていく頃。夏への準備をする日とされてきました。また安定した天気が続くので、茶摘み、苗代のもみまき、蚕(かいこ)のはきたて(孵化した蚕を蚕座さんざとよばれる飼育場所に移して飼育を開始する作業)などの農作業の目安となっています。ただ「八十八夜の忘れ霜」という言葉のように急に気温が下がって霜が降り、農作物に被害を与えることに注意した言い方もあります。

☆八十八夜とお茶
日本での新茶時期は南の種子島から始まり、日本列島を桜前線のように北上していきます。新茶は最初手摘み(新芽を手で丁寧に摘む)での収穫です。そしてハサミを大きくした機械で収穫するハサミ摘みや、レールを使ったり、人が乗って作業する機械摘みに移っていきます。八十八夜の5月2日、茶産地ではお茶の摘みとり風景を見ることができます。お茶の新芽には寒い冬を超えて蓄えられた栄養成分がいっぱい含んでいます。経験から得た先人の知識。貴重な新茶を飲んで健康的に、長生きにの願いが込めらています。不老長寿の縁起物としての新茶。夏も近づく八十八夜・・・♪ 思わず口づさみます。

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