茶畑の白いもの、なんだろう?

今年の元旦も満観峰に仲間と登りました。その下り、茶畑の横を通ったときに高橋さんからこんな話が。

「東京からきた友達が、茶畑の白いもの見て、これなんだろう?って聞いてきたんですよ。」「お茶の花のことですよね。」と私。

「東京の人には、茶畑に白い花って不思議みたいです。」と高橋さん。「茶の花って、茶畑の状態を表しているんですよ。」と私。ここから高橋さんにどうして茶の花が咲くのか歩きながらお話しました。「この前、山一園の動画を撮影するために12月、茶畑行って、撮影場所探していたら、農家さんがいて、ここで撮影してもいいですか?って聞いたら、いいよ、茶の花も咲いていないし、あっちの茶畑じゃあ、花いっぱいだでね、って」そうなんです、お茶の花が咲くのには理由があるんです。「茶園の状態がよくないと、花咲くんです。水不足だったりしたときや、適正肥料が少なかった茶園なんかで。きっと花を咲かせて子孫残そうっていうことじゃあないんですかねぇ。」

高橋さんにお話したこと、もう一度整理します。主催:カワサキ機工株式会社の木村塾ホームページを参考にさせていただきました。

・お茶の花が咲く時期・・・10月から12月頃(地域よって違います)  茶の花は立冬(11月7日頃)から大雪(12月7日頃)の季語です。

・花の形・・・白ツバキの花に似ている。お茶はツバキ科ツバキ属。白ツバキとの違いは、お茶の花は短い柄でぶら下がるように下を向いている。花弁を包み込むように丸くなって咲く。
白ツバキは上を向いている。咲き方はラッパのように開いている。

・お茶の花が咲く(花芽の分化)理由・・・お茶の花は茶樹が弱っているときに咲く。
茶樹には、茶樹を発達させる「栄養生長」と子孫を残す「生殖生長」の2つがある。茶樹の状態が悪いときには子孫を残すために、生殖生長を起こし花を咲かせる。

・お茶の花が咲きやすい原因
内的要因・・・茶樹自体の栄養状態がよくない。その原因として干ばつ、病害虫の被害、そもそも茶樹が古い。
外的要因・・・最低気温が高く(夜の気温が高い)推移したときに花が咲きやすい。傾斜地の下の方の過乾過湿な土壌の茶園

木村塾ホームページでは花が咲くとどのくらい栄養分を失うのかなど数値を上げ記載してあり、とても勉強になります。「樹勢が弱っているから花が咲く」ということも載ってました。花が咲いている理由を考え、咲いた花を摘むのではなく、咲きにくい状態に茶樹をすることの大切さも理解しました。

高橋さんとの登山がきっかけで、お茶の花について考えてみました。高橋さんにお話したことをしっかり裏付けしなくてはと思って書いたこのブログ。自分ではわかっているつもりのことも、他の人が疑問に思うこといっぱい。今年はそんなお茶の疑問にお答えします。