熱湯でも美味しい棒茶(茎茶)その理由は?

2020年1月4日10時ころ店に電話がありました。「藤枝のエムアイプラザで買ったお茶美味しかったので、買いに行きたいんですがお店、やってますか?」そうなんです、昨年は4回藤枝駅南口にある、静岡伊勢丹エムアイプラザ藤枝に出展しました。

その時買っていただいたお客様です。ご購入のお客様には、必ず挨拶状と山一園のお店にご来店いただけるよう案内をお渡ししています。

清流館高校はわかるという藤枝市兵太夫のお客様。道順を電話でお伝えしたました。30分ぐらいしてからでしょうか、自転車に乗ったお客様がご来店。「いらっしゃいませ。お電話いただいたお客様でしょうか?」電話いただいたお客様でした。

しっかりお渡しした挨拶状をお持ちでした。「とっても美味しかったわよ。」「詰め放題の棒茶ですね。」「いわれたとおり熱湯で淹れても美味しいのよねぇ。」そうなんです、山一園の棒茶、あっついお湯で淹れても美味しく飲めます。

いつもこのPOPをつけています。普段飲むのに温度気にせず、気楽に飲めてよかったこと。男の人は面倒くさがって、湯冷まししないので、棒茶が重宝すること。いつも熱湯でお茶を淹れている北海道のお友達に棒茶を渡したところ、すごく喜んでいただいたこと。いろいろお話しました。「今後とも、よろしくお願いします。」そう言いながら棒茶お渡ししました。

熱湯でも美味しい棒茶(茎茶)。私はどんな棒茶(茎茶)でも熱湯で美味しく淹れられるとは思っていないことも、いつもお話しています。
山一園製茶の棒茶は
1.深蒸し茶100%だから。摘んだばかりのお茶の葉を蒸気で長く蒸すから深蒸し茶。(蒸す時間は茶葉の状態をしっかり見ながら決めます。)普通蒸し茶は香り重視。味も程よい渋さの旨味を重んじます。深蒸し茶は肉厚のしっかりした茶葉を長く蒸すことで、茶葉に含まれる旨味成分テアニンがしっかり溶け出します。
2.鮮度を保つ選別だから。農家さんが摘んだ茶葉を荒茶(通常販売しているお茶になる前の状態のお茶。水分量は多め)にするとき、出物(でもの)と言われる茎、毛葉(けば ふわふわしたお茶)、粉を選別します。その時、色彩選別機といって、エアーを活用する方法があるのですが、空気を茎に吹きかけるため、微妙に鮮度が落ちていまします。山一園製茶の棒茶は静電気を利用した、電気棒取り機を使った選別方法なので、鮮度が落ちません。この方法で集めた棒茶の原料は電棒(でんぼう)と呼ばれています。この電棒、今では少なくなった希少原料です。
3.手仕上げだから。山一園製茶の工場は父の代から、回しと言って手で電棒を網の上にのせて製造する方法をとっています。効率はたいへん悪いのですが、指の触感、回しのときの香りで、どの電棒がどのくらいの温度で火入れ(焙煎)したら最高の棒茶になるかわかるのです。だから機械任せではなく、手で触ることにこだわっています。

このことは山一園製茶ホームページ 棒茶ができるまでにも載っています。

実は前から思っていたことがありました。科学的に数値を知りたいということ。熱湯で淹れても美味しい棒茶。では100度で棒茶を淹れたときの旨味成分テアニンの含有量は。80度で淹れたときの含有量は。深蒸し煎茶と山一園棒茶のテアニン含有量の違いは。まだ実行されていませんが、今年ぜひ調べます。

最後になりましたが、詰め放題棒茶をイベント出展のときだけでなく、いつでも買いたいというお客様のご要望にお応えして、山一園製茶ホームページから購入できるようにしました。ぜひご利用ください。