新茶の摘み取り、収穫もほぼ終わりとなりました。新茶の販売、発送も順調に進んでいます。
しかし、山一園ではほかのお茶屋さんが一段落した頃から、また忙しくなります。
それは、山一園の主力商品、棒茶の製造、販売が始まるからです。
新茶は、はじめ手で摘みはじめます。一芯二葉といって、二枚の葉を残して摘みます。そのため棒茶の原料となる
茎は、ほとんどでません。
短い手摘みの期間が終わると、今度は機械で新茶を収穫します。手摘みより深く刈り取るため、茎の部分も刈り取られます。
荒茶は家庭で飲むお茶の一つ前の段階です。荒茶の中には、出物と呼ばれる、粉や茎が入っているため、
それらを除いて、煎茶としての商品となります。
こうして、棒茶の原料となる、電棒(でんぼう)が出てくるわけです。山一園はこの電棒を集めています。
遅場所の菊川産地が集荷のメインとなるため、原料が集まるのが、遅くなり、自ずと製造・販売も遅くなります。
集めた電棒をまわしで、ふるいにかけます。粉や毛葉(けば)とよばれる、やわらかい長いひげのような葉を取り除きます。
山一園では、時間と手間がかかる、まわしで棒茶を製造しています。製品になる茎を極力傷めることなく、加工できるからです。
人間の手と眼で確かめ、茎だけをふるいにかけていく方法。昔ながらの製造工程ですが、ここに美味しい棒茶をお届けしたい
という私たちの気持ちがこめられています。
今年もこの手で電棒の感触を感じながら、おいしい棒茶をお届けします。
棒茶づくりの次の工程は、次のブログで紹介いたします。