山一園製茶の棒茶(茎茶)は先代が始めて開拓した製品。50年以上前、お茶といえば煎茶。棒茶(茎茶)は消費者への流通、ほぼなし。でも当時では、わかっていなかった旨みと甘みの成分テアニンが葉よりも茎にいっぱい。その棒茶(茎茶)の美味しさに目をつけた先代、小澤榮一が棒茶(茎茶)の商品開拓へ。棒茶(茎茶)の原料は、茶葉を摘んだ後、加工してできる荒茶(あらちゃ)の副産物。出物(でもの)とよばれた、電棒(でんぼう)、粉、毛葉(けば)を先代が集め、自宅横の工場で棒茶(茎茶)製造。父と母が茶粉まみれになりながら、一生懸命作業していたのを思い出します。
当時の工場風景の写真は残念ながらありませんが、工場前での父の写真がこれです。
現在でも棒茶(茎茶)は山一園製茶のメイン商品。製造方法も、昔ながらの棒茶(茎茶)のおいしさを引き継ぐために、ほぼ同じ工程。効率的ではないところもありますが、やはり機械ですべて処理では、あの美味しさを今でも伝えることはできません。仕入れ先も先代が開拓した農家さんをずっと大切に。深蒸し茶ならではの美味しさは、その当時からの農家さんのおかげです。
山一園製茶ホームページに 棒茶ができるまでを載せてあります。
https://www.yamaichien.com/user_data/boucha.php
これからも山一園製茶は先代が開拓した棒茶(茎茶)をつくり続けます。昔ながらの棒茶(茎茶)の美味しさをお伝えるために。