大福茶(おおぶくちゃ)と花びら餅

2018年元旦 我が家でこんなお茶、飲みました。
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大福茶です。一緒にいただいたのは花びら餅。私57歳、人生で初めて飲んだ大福茶、茶業にたずさわっているものなんですが。ではどうして今年の正月に?そして、そもそも大福茶って?そして和菓子、花びら餅って?このことお話します。

1.どうして大福茶が我が家の正月に?

妻が昨年、一念発起して日本茶アドバイザーの資格とるために、勉強、そして資格をとりました。日本茶アドバイザーっいう資格もありますね。ここで日本茶に関する資格のこと、調べてみました。

・日本茶検定
主旨  :日本茶の知識を身につけ、日本茶の魅力、奥深さを多くの人に知っていただく
主催  :NPO法人日本茶インストラクター協会
受験方法:インターネットでの試験
受験料 :3,240円(税込)
合格点 :100門中60点以上 合格点により3段階の資格あり
ホームページ:https://www.nihoncha-inst.com/kentei/index.html

・日本茶アドバイザー
主旨  :消費者への日本茶に関する指導・助言やインストラクターのアシスタントとしての適格性を備えた初級指導者
主催  :NPO法人日本茶インストラクター協会
資格取得方法:通学コース 日本茶アドバイザー通学スクールに通う
受験コース 日本茶アドバイザー通信講座(初級指導者向け)で学習後、日本茶アドバイザー認定試験を受験して資格を取

通信講座コース 日本茶インストラクター通信講座(中級指導者向け)を受講終了後、申請により日本茶アドバイザー資
格を取得
受験料 :20,800円(税込) 【受験料(10,800円)・実技講習会参加費(10,000円)】
※「日本茶アドバイザー通信講座」受講者の認定試験受験料は10,800円(税込み)
合格点 :100題中70点以上(認定試験基準、スクールは別基準あり)
ホームページ:https://www.nihoncha-inst.com/kentei/index.html

・日本茶インストラクター
主旨  :日本茶の全てにわたる知識及び技術の程度が、消費者や初級指導者(日本茶アドバイザー)を指導する適格性を備えた中級指導者です。
主催  :NPO法人日本茶インストラクター協会
資格取得方法:日本茶インストラクター認定試験を受験 *日本茶インストラクター通信講座の受講を推奨
受験料 :21,600円(税込) 【受験料(10,800円)・実技講習会参加費(10,000円)】
※「日本茶アドバイザー通信講座」受講者の認定試験受験料は10,800円(税込み)
合格点 :100題中総合点70点以上(各科目正解率50%以上)
ホームページ:https://www.nihoncha-inst.com/inst/instructor.html

・日本茶スペシャリスト
主旨  :実用性のある日本茶スペシャリスト養成
主催  :日本能力教育促進委員会(JAFA)
資格取得方法:Web 試験
受験料 :29,000(税込)
合格点 :試験で規定の正答率を超える
ホームページ:https://formie.net/landing/4

・緑茶インストラクター
主旨  :緑茶そのものの利用知識を習得
主催  :日本インストラクター協会(JIA)
資格取得方法:在宅受験
受験料 :10,000(税込)
合格点 :70%以上の評価
ホームページ:https://www.jpinstructor.org/shikaku/midoricha/

以上私の知っているお茶に関する資格です。
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妻は日本茶インストラクター講座を受講。3回の添削レポート提出、平均90点以上で修了。

日本茶アドバイザーの資格をえました。次の目標は日本茶インストラクター資格です。その勉強の中で出てきたのが、大福茶。テキストに合った内容を自分で再現したというわけです。

2.大福茶(おおぶくちゃ)

村上天皇の時代、天暦5年(951)年、京の都で疫病が大流行。そのとき空也上人(903-972)が梅干しと昆布を入れたお茶を村上天皇に、そして病人に念仏を唱えながらふるまいました。すると厄病も下火に。

その後村上天皇がこのことにあやかり、毎年正月にこのお茶を服されるようになりました。「王が服するお茶=王服茶・皇服茶」と呼ばれるようになり、その後庶民にも広まり、縁起のいい名前「大福茶(おおぶくちゃ)」となりました。

今でも六波羅密寺では正月三ヶ日、梅干しと昆布の入ったお茶を、皇服茶としてふるまっています。

私がHPで調べたところ、大福茶として販売しているお茶屋さんは、梅干しと結んだ昆布とお茶の組み合わせだけではなく、玄米や黒豆、白豆、金粉をいれたお茶を、大福茶として販売しています。正月、めでたい時に無病息災を願う思いが込められていますね。

科学的には緑茶に含まれているカテキンは、血中コレステロールを低下させ、脳卒中予防になると期待されています。梅干しのクエン酸が唾液分泌を促進し、消化吸収を助けたり、疲労回復にも役立つといわれています。

昆布には水溶性食物繊維のアルギン酸や硫酸化多糖のフコイダン、ミネラルが含まれ、栄養価の高い食べ物です。

3.花びら餅

別名で菱葩餅(ひしはなびらもち)。白餅を丸く平らに延ばし、赤い小豆汁で染めてある薄い餅を重ね、その中に甘く煮たゴボウをいれた生菓子です。なぜゴボウが?平安時代の新年行事「歯固めの儀式」からといわれています。

齢を固めるために押し鮎などの堅いものを食べて、健康と長寿を祝う行事。この風習が、やがて鏡餅に押し鮎、ダイコンを添えた御所鏡に。その後餅の中に食品を包んだ宮中のおせち料理ができ、ゴボウを押し鮎に、餅と白味噌餡を雑煮に。

これが変化して花びら餅になったと言われています。歴史を感じながらいただくことができる、正月にぴったりの生菓子ですね。

さあ、こんなわけでいただいた、大福茶と花びら餅。お茶の歴史深く、まだまだ知らないことばかり。私ももっともっとお茶のこと、いろいろ学ばねば。そしていろんな形でみなさまにお茶の楽しさ、魅力をお伝えしたい。そう強く感じた元旦です。
oobukuhana