棒茶詰め放題で笑顔に

山一園製茶は10月、11月、12月といろんなところへ出店です。メインに販売するのは棒茶(茎茶)です。山一園製茶の棒茶は農家さんが製造する荒茶(あらちゃ)をつくるとき出る、電棒(でんぼう)という、粉、茎、毛葉(けば)を原料とししています。この電棒を加工して棒茶をつくっています。
「棒茶って緑色なの?」っていう声をこの頃お聞きします。石川県で飲まれているのは、加賀棒茶で、茎を焙煎したほうじ茶なんです。だから水色は茶色。静岡では茎茶のことを棒茶と呼んでいます。
棒茶の魅力をひとりでも多くの方に知っていただきたい、お手軽にお得に飲んでいただきたい。そんな思いで「棒茶の詰め放題」をします。

詰め放題だからといって、けっして品質が劣る商品を販売していません。山一園製茶の「棒茶の詰め放題」原料はすべて、一番茶のみ使用。やはり二番茶に比べると、味、香りのよさは、まったく違います。仕入れ単価のことを考えれば二番茶も使いたい、そんな思いもありますが、お客様に美味しいね、香りがいいねって、喜んでいただけるためには、一番茶のみの棒茶は必須です。
そして特徴のふたつ目は、すべて深蒸し茶の原料だということ。農家さんが茶葉を摘んで最初に行う工程が、蒸気で蒸す作業。深蒸し茶は長い時間、しっかり蒸気で蒸すので、硬い茎の部分も、繊維質がこなれ、お湯を入れて飲むときも、しっかり美味しい成分が湯呑へ。そしてお湯の色も深緑のいい色なんです。
最後の特徴は、火入れについてです。火入れを焙煎と言い換えてもOKです。山一園製茶の棒茶の火入れは、きっと他のお茶屋さんより、火入れの温度や時間が短いと思います。それはお茶本来の、香りを伝えたいからです。その分水分量は多め。賞味期限が一般的なお茶屋さんが1年に対し、山一園製茶は6か月と短くなっています。
いろんな出店での棒茶詰め放題、お客様との会話がとても楽しいです。

お子さんは、詰め放題に興味津々「ぼくもやる!」って言って挑戦です。

いっぱい詰まってニッコリです。11月3日、おおいがわフェアでの出店では、もう一人のお子さんが棒茶の詰め放題にチャレンジしました。

いっぱい詰めようと真剣そのものです。

スコップも上手に使っています。


底をたたくコツも覚えました。お茶離れが言われるこの頃、どんな形でもいいので、お茶に親しんでもらえる機会が大事です。自分でいっぱい詰めた棒茶、家で飲んだらきっと、おいしさ、笑顔が広がりますね。
最後にどのくらい詰まっているか、量ってみました。今まではポリ袋をかぶせた袋でやっていました。

ところが、このポリ袋を製造、販売しているお店が廃業、仕入れができません。というわけで10月28日の港公民館、11月3日のおおいがわフェアでは、通常300g販売用の茶袋を使いました。

なんと400g越え!たっぷり飲むことができますね。これからもおいしい棒茶、たくさんの方に飲んでいただきたい。いろんなお話しながら、「棒茶の詰め放題」販売します。
*ブログでの写真は、了解をいただいて掲載しました。