静岡の 新茶 さえみどり 手摘み 風景です

今年も静岡に新茶の季節がやってきました。

ここは静岡県島田市初倉の茶園です。静岡県は東西に長く、初倉は静岡県の中部で、早場所(はやばしょ 新茶葉の成長が早いところ)の茶産地です。
最初は丁寧に手で新茶を摘んでいきます。

手摘みには、いろんな摘み方があるのを、このブログ書くために調べていて、初めてわかりました。私なりにまとめてみますね。

手摘みの方法

折り摘み
親指と人差指で新芽のやわらかい部分をつまんで一本づつ折る方法です。折り摘みは芽の切り口の損傷が最も少ない方法なので,品質の高い生葉を収穫できます。
山一園製茶がここ、初倉の茶園で仕入れて、「手摘み生新茶さえみどり」として販売している新茶は、折摘みです。

手間がかかるので、1日1人当たり10kg程度しか摘めないそうです。この茶園でもたくさんの方が、丁寧に摘んでいました。

かき摘み
折り摘みと手の使い方はほとんど同じですが,新芽を上の方に引っ張るようにして摘みとります。かき摘みは折り摘みよりやや新芽が硬くなった時期の手摘みに適しています。
1日1人当たり15~20kg程度摘むことができるようです。

こき摘み
親指と人差指の間に新芽の下部をはさみ,強くしごき上げようにして摘みとる方法です。こき摘みは堅い茎を残して,葉とやわらかい茎のみを収穫できるので,硬化が進んだ新芽を摘むやり方です。
1日1人当たり50kg程度摘むことができるそうですが、摘み方が荒くなってしまし、他の方法にくらべ品質が落ちるようです。

(参考)
公益法人世界緑茶協会O=CHANET
日本茶のすべてがわかる本ー日本茶検定公式テキスト・日本茶インストラクター協会

手摘み新茶が美味しい理由
手摘み新茶はやっぱ美味しいねて言われる理由に、新茶葉を摘む位置が関係してします。
新芽の先端に近い葉ほど全窒素が多く、硬くなった茎・葉・古葉が混入しにくいので、品質、味、香りのよいお茶ができます。

そしてこれも今回調べていてなるほどだったのですが、摘んだ新茶葉の保存状態にも、美味しい理由がありました。

摘んだ新茶は茶籠(ちゃかご)に入ていきます。

小さな籠に入れ、下の茶葉に重さがかからない、葉を押さえつけないこの状態が新茶葉の品質を保てる理由です。

新茶は大きな籠に移したら、すぐに近くの茶工場へ持っていき、荒茶(あらちゃ 農家さんが仕上げるお茶。この段階では、粉、茎などが混ざっている。水分量も多め)となります。

荒茶工場での最初の工程が、蒸し工程です。

蒸気で蒸して、酸化酵素の働きを止めて、茶葉の色を緑色に保たせ、青臭さを取り除いています。このときの蒸し時間の長さによって、お茶の「味・香り・水色」が決まってきます。

長く蒸すので「深蒸し茶」とよばれ、できあがりのお茶は細かくなりますが、水色は濃緑で、味は、渋みが少なく、とてもコクのある、旨味いっぱいのお茶となります。

手摘みの様子から荒茶工場の様子までを動画にしました。

静岡県で一番人気のある”やぶきた”と、甘味と旨味が強く、天然玉露ともいわれる”あさつゆ”を交配した”さえみどり”

濃緑な水色と苦渋味が少なく、トロっとした濃厚な旨味を楽しめる、上品な”さえみどり”。

摘みたての香りと味をお届けするため、あえて、茶葉の水分量が多い、生新茶にしました。

手摘み 生新茶 さえみどりならではの香りと旨味、ぜひご賞味ください。