氷出し茶つくってみました

暑い夏、冷たいお茶がおいしいですね。冷たいお茶の入れ方もいろいろあります。一番簡単なのがティーバッグでしょうか。ボトルにお茶ティーバッグを入れて冷やして。でも今回はお茶の葉っぱに含まれる健康成分をたっぷり摂れ、そしてとっても美味しい、氷出し茶をおすすめします。

この写真資料は、2016年9月3日、農研機構 果樹茶業研究部門 金谷茶業研究拠点の一般公開 茶品質・機能性研究グループ 物部真奈美さんがセミナーで使ったデータです。私も出席しました。日本茶には健康成分のテアニンをいっぱい含んでいます。テアニンはストレス抑制効果があると言われ、テアニンを摂ると脳からのリラックス作用に関係するα波が上昇すると実証されています。
また茶葉に日があたることによりテアニンが変化したカテキンも茶葉にたくさん含まれています。その中でも、体の中に侵入したウイルスやバイキンを食べる働きがあり、免疫力アップに効果が広く知られているのがエピガロカテキンです。このことは茶柱通心「お茶を飲んで免疫力アップ」にも書きました。

このセミナーではテアニン、エピガロカテキンの抽出量はお湯で入れるよりも水出しが多く、水出しよりも氷出しのほうがもっと多くテアニン、エビガロカテキンを摂れるとお話がありました。そして氷出し緑茶では興奮作用のあるカフェインや抗炎症作用のあるエビガロカテキンガレートの抽出量が抑えられ、安眠効果にもいいとの説明がありました。
氷出し茶でいっぱい抽出されるテアニンには旨味成分アミノ酸がいっぱい含んでいて、渋み成分が多いエピガロカテキンガレートが少なくなることが、氷出し茶の美味しさの秘密です。

実際に氷出し茶を入れてみました。

茶葉をポットに入れ氷を入れるだけです。今回は山一園深蒸し煎茶金山でつくってみました。

茶葉の選び方ポイント
1.深蒸し茶(蒸気で長く蒸したお茶・形が粉っぽくなっている)だと細かくなっているので溶けた氷の浸透が早い。水色が濃い緑色できれい。甘みが多いお茶。
2.普通蒸し茶(茶葉がすっと伸びていて形が整っている)だと、茶葉が広がるのを見ることだできて、見た目にも楽しい。お湯で入れるときよりもうま苦味が少なく、こくのある旨さをしっかり感じることができる。山一園の放任茶つゆひかりミルフルールが対象となります。

以前放任茶で氷出し茶をつくってみました。

深蒸し茶とは水色が違いますが、アミノ酸いっぱいの味、うまみ成分いっぱいのお茶。お湯で入れたときの旨渋みの少ない一味違うお茶を楽しめました。

氷で失敗したこと
撮影も兼ねていたので、冷凍庫に入っていた使いかけのコンビニロックアイスでつくりました。撮影後氷出し茶を飲んだら味が?何でと考えてみたら、使いかけのロックアイス、少し溶けていたのをまた冷凍庫に入れたので、ビニール袋の香り、味が氷に移っていたのです。後で新しいロックアイスでつくったら、とてもおいしくできました。

1時間ぐらいでこんな感じに溶けました。

ティーポットについて
今回はハリオ製品ふたなしティーポットを使いました。透明なので溶けていく様子もわかり涼しげです。このポットは450ml、氷いっぱい入れても溶けるとこの量。思ったより少ないかなと思いましたが、注ぐ湯呑やグラスを小さめにすればいいのかなとも。家庭にある急須でも同じように茶葉を入れ氷を入れて、氷出し茶がもちろんつくれます。

冷蔵庫に入れておく
完全に溶けるに常温で1時間以上かかります。その間ずっと待っていられないことも多いので、冷蔵庫に入れておくのもありです。後でゆっくり水出し茶をいただけます。急なお客様にもお出しできますね。ここで注意、氷が溶けた後の氷出し茶出きあがり後の常温保存はいけません。理由は温度と光による味、色の変化です。空気に触れている面から酸化が始まり味が落ちます。またうまみ成分タンニンはアミノ酸でありタンパク質でもあります。常温ですと細菌が発生しやすく茶成分変性が発生します。このことはお湯で入れたお茶にもあてはまります。保存は必ず冷蔵庫でお願いします。

グラスや湯呑に注ぎます。冷たい水や氷を使うとお茶の色の変化がしにくくなります。その理由のひとつはお湯による酸化がおきないこと。熱いお茶をマイポットに入れお昼に飲もうとすると、色が茶色になっていたってこと、よくありますよね。

もうひとつの理由は、お茶の色をつくるケルセチンをはじめとするフラボノールと関係しています。日本のお茶は本来ケルチン、フラボノールの色、黄色なんです。深蒸し茶(蒸気で長く蒸すお茶)になって細かくなった茶葉がいっぱいお茶の中に浮いているためです。フラボノールは冷たい水によく溶ける特徴があり、茶色にならずにそのままのお茶色をキープします。

お茶を飲んでリラックス。いつもの温かいお茶とはちがう優しいおいしさいっぱいの氷出し茶。ぜひお試しください。